リンパ浮腫治療に弾性ストッキングは効果がある？理由と着用時の注意点

「弾性ストッキングはリンパ浮腫に効果があるの？」と気になっていませんか。

医療用に開発された弾性ストッキングは、市販の着圧ソックスとは異なり、強い加圧を実現できる、リンパ浮腫の圧迫療法に適したアイテムです。治療の有効性を安全に高めるためには、正しい装着方法を守ることが大切です。

本記事では、弾性ストッキングがリンパ浮腫の治療に効く理由や、着用時の注意点を解説します。ぜひ一読し、自身に合った製品を見つける参考にしてください。

弾性ストッキングがリンパ浮腫に効果的な理由

弾性ストッキングがリンパ浮腫に効果的な理由は、以下の2つです。

• 圧迫によってリンパ液の流れを促す
• 合併症やリンパ浮腫の悪化を防ぐ

がん治療や先天的な原因などによりリンパ液の流れが滞り、脚や腕にむくみや重だるさが表れる疾患をリンパ浮腫と呼びます。弾性ストッキングによる治療がリンパ浮腫の症状の改善や悪化防止につながるメカニズムを理解しましょう。

圧迫によってリンパ液の流れを促す

弾性ストッキングの着用により、体の外からの圧迫で滞ったリンパ液の流れを促せば、リンパ浮腫のつらい症状の緩和が望めます。

リンパ浮腫は、リンパ管の機能が低下し、リンパ液が組織に溜まることで起こります。停滞したリンパ液を流すことが基本的な治療方針です。

リンパ液の流れを改善するために、手術や専門家による特殊なマッサージを受ける方法もあります。しかし、自分で、より手軽に取り入れられる方法が弾性ストッキングによる圧迫です。

合併症やリンパ浮腫の悪化を防ぐ

弾性ストッキングを着用すると、合併症やリンパ浮腫の悪化の防止が期待できます。リンパ浮腫を発症した場合に起こりうる合併症や症状の例は、以下のとおりです。

• 蜂窩織炎（ほうかしきえん）やリンパ管炎といった炎症
• 象皮症
• 脂肪の沈着

リンパ浮腫が進行するほど、合併症の発症リスクは高まっていくでしょう。脚のむくみを改善するのみならず合併症を防ぐためにも、弾性ストッキングでリンパ液の流れを促進し、患部の状態をより良く保つことが重要です。

リンパ浮腫治療用の弾性ストッキングの特徴

リンパ浮腫の治療に用いる弾性ストッキングの特徴は、以下のとおりです。

• 段階的な圧迫圧
• 特殊な編み方

医療用の弾性ストッキングは、足先から太ももに向かって圧迫圧が弱まっていき、リンパ液の循環を促します。体にしっかりとフィットし、きちんと圧迫できるように編み方が工夫されている商品もあります。

弾性ストッキング着用時に注意すべきポイント

リンパ浮腫に対し、弾性ストッキングを使用するときに注意すべきポイントは、以下の3つです。

• 症状に合った形状・圧迫圧を選ぶ
• 正しい着用方法を守る
• 着用できないケースを確認する

自身の症状に合った形状・圧迫圧を選び、正しく着用すると、弾性ストッキングの効果が発揮されます。購入や使用を検討している方は、ぜひ各ポイントに目を通しましょう。

症状に合った形状・圧迫圧を選ぶ

リンパ浮腫の症状に適した形状や圧迫圧の弾性ストッキングを選ぶことが、着用時に注意すべきポイントの1つです。

弾性ストッキングは、製品ごとに以下のような点に違いがあります。

• 圧迫圧の強さ
• ストッキングの長さ
• つま先が出るかどうか

患者さんの病状や体質によって適するアイテムは異なります。脚の状態に合っていない製品の使用は、リンパ浮腫の治療につながらないばかりか、血行を妨げたり痛みや皮膚の赤みを引き起こしたりしかねません。

「自分に合う弾性ストッキングがわからない」という場合は、リンパ浮腫の専門家への相談をおすすめします。

正しい着用方法を守る

リンパ浮腫の治療に弾性ストッキングを用いる際は、以下のような正しい着用方法を守りましょう。

• しわやねじれなどがないように履く
• 医師からの指示がない限り就寝時以外に着用する
• 着脱のタイミングで皮膚の状態を確認する
• 劣化してきたら新しい弾性ストッキングに交換する

着用後にしわやたるみなどがあると、一部分の圧迫が強くなってしまいます。弾性ストッキングのカバー範囲全体を適切に圧迫できるよう、丁寧に履くことを意識してください。

弾性ストッキングを使用しているなかで皮膚に異常が見られたら、着用を中止し、早めに医療機関へ相談しましょう。

弾性ストッキングは消耗品なので、圧迫療法をきちんと続けるには新品への交換が必要です。

着用できないケースを確認する

リンパ浮腫に加え、以下のような病気・症状が見られる場合は、弾性ストッキングの着用が難しいといえます。

• 急性期の深部静脈血栓症
• うっ血性心不全
• 重度の動脈血行障害
• 糖尿病
• 皮膚の急性炎症

急性期の深部静脈血栓症やうっ血性心不全の患者さんが弾性ストッキングを履くと、肺塞栓症のリスクや心臓への負担が増加する危険性があります。重度の動脈血行障害がある方による着用では、血流の悪化を引き起こしかねず、慎重な判断が必要です。

糖尿病や皮膚の炎症を患っている場合は、弾性ストッキングの装着時に肌への悪影響が出やすくなる可能性があります。

自身が弾性ストッキングを着用できるか不安な場合は、医師へあらかじめ相談すると良いでしょう。

弾性ストッキングと併用するリンパ浮腫の治療法

弾性ストッキングと併用するリンパ浮腫の治療法は、以下のとおりです。

• 感染や炎症予防のためのスキンケア
• 筋ポンプ作用で循環を促す運動療法
• リンパ液の流れを促す用手的リンパドレナージ
• リンパ管機能を再建する手術

医療用弾性ストッキングとほかの治療法を組み合わせて、むくみの軽減や悪化予防を目指してください。

感染や炎症予防のためのスキンケア

リンパ浮腫の治療では、感染や炎症を予防するために、弾性ストッキングの着用とスキンケアを一緒に行いましょう。

むくんでいる皮膚は薄く乾燥し、傷つきやすい状態です。皮膚は、外部からの刺激や細菌の侵入を防いでおり、ひび割れたり傷ついたりすると病原菌が体内に入り込み、炎症が起きやすくなります。

弾性ストッキングでリンパ浮腫の症状緩和を図ると同時に、肌を清潔にし、低刺激のクリームやローションを使った保湿ケアで感染や炎症を防ぎましょう。

筋ポンプ作用で循環を促す運動療法

運動による筋ポンプ作用と弾性ストッキングでの圧迫で、リンパ浮腫の改善を目指してください。

筋ポンプ作用とは、ふくらはぎの筋肉の動きにより深部静脈が圧迫され、ポンプのように血液を心臓へと動かす働きです。ふくらはぎの筋肉が収縮と弛緩を繰り返す、ウォーキングや足首回しといった動作で起こります。

リンパ管にはポンプ機能が存在しません。弾性ストッキングで足先から太ももへ循環を促す圧をかけつつ、ふくらはぎの筋肉を動かし、リンパ液の流れを改善しましょう。

ただし、ランニングといった過度な負荷がかかる運動は逆効果になります。

リンパ液の流れを促す用手的リンパドレナージ

弾性ストッキングでの圧迫療法と組み合わせる治療法の1つに、用手的リンパドレナージがあります。

用手的リンパドレナージは、溜まっている水分をリンパ節の方向に流すことを目的とした手技です。単独で実施した際の効果が明確に証明されていないため、ほかの治療法と組み合わせましょう。

用手的リンパドレナージは、疲労回復や美容を目的とするマッサージとは必要なノウハウや技術が異なり、自己流で実施すると逆効果になりかねません。希望する場合は、専門知識を有する方の施術を受けてください。

リンパ管機能を再建する手術

手術は、弾性ストッキングでの圧迫と並行して行うリンパ浮腫治療の、有効な選択肢として挙げられます。以下の2つは、リンパ管機能を再建する手術です。

リンパ管静脈吻合術 （LVA）	顕微鏡を使ってリンパ管と近くにある静脈をつなぐ
リンパ管・リンパ節移植術 （VLNT）	機能が低下した部分に正常な部位を移植する

リンパ管静脈吻合術は、局所麻酔で行える場合もあり、体への負担が比較的少なく済みます。

基本的には、術後も弾性ストッキングでの圧迫療法を続けることが必要です。

弾性ストッキングならリンパスリムがおすすめ

リンパ浮腫治療のために弾性ストッキングをお探しなら、以下のような特徴があるリンパスリムを推奨します。

• 治療効果のある着圧と履きやすさを両立
• オーダーメイドも可能でサイズの悩みに対応
• 国内製造ですぐに治療を開始可能

リンパスリムは、医療用弾性ストッキングの使用が初めての方だけでなく、着用経験があり、効き目や履き心地に満足できなかった患者さんにも適します。

特徴1. 治療効果のある着圧と履きやすさを両立

リンパスリムは、リンパ浮腫の治療に効果的な着圧と履きやすさを両立した弾性ストッキングです。

リンパ浮腫の圧迫療法には、23〜32mmHg（クラス2）以上の圧力が必要です。しかし、着圧が強まるほど、履きにくさや着用時の食い込みが気になりやすくなります。

リンパスリムはしなやかに伸びる編み方で作られており、着用しやすく履き心地が良い点が魅力です。高齢であったり、手に力が入りにくかったりする患者さんでも、着用時のストレスを軽減できるでしょう。

特徴2. オーダーメイドも可能でサイズの悩みに対応

弾性ストッキング「リンパスリム」は、オーダーメイドによってサイズの悩みへ柔軟に対応可能です。

リンパスリムの既製品は縦方向がフリーサイズで、脚の長さや身長に関係なく、リンパ浮腫の症状改善が期待できます。しかし、より自身にフィットした着圧やサイズの弾性ストッキングを望む方には、オーダーメイドがおすすめです。

オーダーメイド品の作成時は、専用の機器で体やむくみのある部位を詳細に測定します。「既製品だとサイズが合わない」という方は、オーダーメイドのリンパスリムをお試しください。

特徴3. 国内製造ですぐに治療を開始可能

リンパスリムは国内にある自社工場で一貫製造が行われており、1〜2週間ほどでスピーディーに入手可能です。一方で、海外製の弾性ストッキングの多くは注文から納品まで1〜2か月程度かかり、購入後すぐにリンパ浮腫の治療を開始できません。

当社は、リンパスリムの医療機器としての高い品質を保ちながら、安定した供給を実現しています。リンパ浮腫の症状を可能な限り早く和らげたい患者さんにも、リンパスリムは選ばれています。

リンパ浮腫はリンパスリムで治療を

リンパ浮腫は、弾性ストッキング「リンパスリム」で治療しましょう。

リンパ浮腫の治療に効果的な着圧クラスと履きやすさを両立したリンパスリムであれば、毎日快適に使えます。完全オーダーメイドに対応しているため、精度の高いフィット感をお望みの方にもぴったりです。

国内での一貫製造により、リンパ浮腫の進行が心配な方を長い期間お待たせすることはありません。リンパ浮腫治療用の弾性ストッキングをお探しの方は、ぜひリンパスリムをお試しください。

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