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骨盤臓器脱用サポーターとは?骨盤臓器脱には新しい医療機器【フェミクッション】がおすすめ

昔から多くの女性を悩ませてきた骨盤臓器脱。骨盤底の筋肉や靭帯が弱くなることによって起こる症状で、専門医を受診するほか、骨盤臓器脱用サポーター「フェミクッション(医療機器)」を使用することにより、自分で治療することができます。

骨盤臓器脱用サポーターは、手術を受けられない方やペッサリーが合わない方などに有効な対症療法に使用される医療機器ですが、中でも女性医療研究所が開発した新しい医療機器「フェミクッション」がおすすめ。下着のような見た目のサポーターで、柔らかいクッションが臓器をやさしく受け止め、脱出を防ぎます。

本記事では、骨盤臓器脱用サポーターであるフェミクッションの特徴などをお伝えします。

骨盤臓器脱とは?症状と原因

骨盤臓器脱とは、骨盤内の臓器(子宮、膀胱、直腸など)が骨盤底筋群の弱体化や損傷によって、本来の位置から下垂・脱出してしまう状態を指します。

骨盤内のさまざまな臓器を支えているのが骨盤底筋群とよばれるたくさんの筋肉です。その筋肉が弱くなってしまうと、臓器が下垂することがあります。

骨盤臓器脱は主に女性に見られる病気で、出産や加齢、肥満、長期的な重労働などが原因となることが多いです。症状としては、尿失禁、頻尿、便秘、膣の奥が重たく感じる、性交時の痛みや不快感など。「股に何か挟まっている感じがする」「おふろで洗う時に何かが手に当たる」という状況で異変に気付きますが、恥ずかしくて受診をためらう人が多い病気でもあります。

骨盤臓器脱は、骨盤底筋群のトレーニングなどで予防することができます。発症してしまったら、根本的な治療は手術となりますが、対症療法として骨盤底筋トレーニングやペッサリー、フェミクッションなどの骨盤臓器脱用サポーターを使用する方法があります。

骨盤臓器脱は、早期発見・治療が重要です。

骨盤臓器脱用サポーターとは

骨盤臓器脱用サポーターは、対症療法の一つです。骨盤臓器脱の治療には、手術療法と対症療法があり、根本的な治療には手術が必要になります。しかし、持病があって手術を受けられない方や、専門医にかかれずに困っている方もいらっしゃるのが現状です。

骨盤臓器脱用サポーター・フェミクッションとは、膣口を押し上げて臓器が脱出しないようにサポーターで固定する医療機器です。

骨盤臓器脱用サポーター・フェミクッションを使うことで、日常生活や運動中に臓器が脱出するのを防止することができます。特に、重いものを持ち上げる、くしゃみや咳をする、長時間の立ち仕事などで負荷がかかる場合に有効です。

ただし、フェミクッションは医療機器であり、正しい使い方をすることが重要です。

骨盤臓器脱に効果的!医療機器フェミクッション

概要

新しい医療機器「フェミクッション」とは、骨盤臓器脱の辛い症状に悩む女性のために開発された女性医療研究所の商品です。クッションとホルダー、サポーターの構成品から成り、まるで下着のようなデザインとなっています。

効果

フェミクッションの使用により、下垂した臓器が脱出することを防ぎ、出血や痛みから解放されます。装着後すぐから効果を実感でき、異物を体内に挿入するわけではないので感染症などのリスクも少なく、おすすめの治療法です。

こんな人におすすめ

フェミクッションのご使用は、以下のような方におすすめです。

  • ・ペッサリーが適さなない、または希望しない方
  • ・手術前でペッサリーを外す必要がある方
  • ・持病などで手術を受けられない方
  • ・手術を希望しない方
  • ・定期的に通院するのが難しい方
  • ・手術をしたが再発した方

身体への影響

直接膣口に触れるクッション部分は、体に影響が少ないといわれるシリコーンゴムを100%使用しています。中の柔らかいスポンジが衝撃を吸収し、臓器を受け止めることで脱出を防ぎます。洗って繰り返し使えるので衛生的で、体内への挿入もないので膣壁などを傷つけることもありません。

ペッサリーとフェミクッションの違い

ペッサリーは、膣内へ挿入し、臓器を支える医療器具です。日本ではリング状のものが多く使用されています。臓器の下垂に伴う不快な症状を軽減・緩和する目的で行う治療法であることは、骨盤臓器脱サポーターと同様です。

ペッサリーは、数か月ごとに通院して医師が交換(脱着)する場合と、医療機関で指導を受けて患者様本人が自宅で交換する場合があります。

通院で着脱する場合には特に、数か月もの間異物を膣内に入れておくことになり、衛生面が懸念されます。体内に入れておく時間が長いことで、感染症や炎症、膣壁びらんを引き起こすことがあるのです。また、おりものの量が増え、匂いに悩む方もいます。

患者様本人が着脱する場合は、一日のうちにペッサリーを着用しない時間を作れるので比較的リスクは少なくなります。

一方でフェミクッションは、体内に異物を挿入する必要がない治療法です。ご家庭で洗濯や水洗いができるので、衛生的に使用できます。ペッサリーだと、自己脱着するにしても感染症や膣壁びらんのリスクはゼロではありません。

また、「使うのに抵抗がある」「すぐに落ちてきてしまう」「痛みや不快感がある」など、ペッサリーの使用自体が向いていない方がいらっしゃいますが、フェミクッションなら多くの人が快適にご利用いただけます。

普段ペッサリーを使用していて、手術前後に外す必要があるときにもフェミクッションを使うなど、併用もできます。ご事情があって手術を受けられない方にもフェミクッションがおすすめです。

フェミクッション使い方

フェミクッションの装着方法を説明します。

準備

クッションをホルダーにセットします。クッションの横幅が広い方が前方にくるように、ポケットに差し込んでください。

装着

寝ころんだ状態でサポーターを膝のあたりまで上げておきます。両膝を少し開き気味にしておきましょう。

次に股の面ファスナーのテープを剥がしてください。片方の手で膣口を少し開いて、もう片方の手でホルダーを持ちクッション部分を膣口に当てます。

この時、閉経後などで膣が乾いているようであれば、市販のベビーオイルや潤滑ゼリーを数滴クッションに垂らしてお使いください。

おしり全体を上げ、サポーターを履きます。必ず臓器が収まった状態で、クッション部分が膣口にあたるようにして履きましょう。

固定

横ベルトが腰骨に引っかかる位置で、ベルトの長さを調整します。横のベルトを支軸に、縦のベルトを引き上げましょう。調整金具を下げると、全体が持ち上がります。縦のベルトは、「膣口が押さえられている」と感じる位置で固定してください。

お手入れの仕方

一日の終わりには取り外してお手入れをします。
ホルダーとサポーターは手洗いもしくはネットに入れて洗濯し、軽く脱水して乾かします。クッションは、付属の洗浄栓で裏側の穴をふさいでから石鹸で洗い水で流します。

購入方法

初回の購入はこちらからWEBでご注文いただけます。
https://urogyne.jp/first_purchase/

初めてのご購入の場合は、「フェミクッション・スターターキット」をご購入ください。必要な構成品がすべて入っています。

※楽天市場やAmazonでもご購入いただけます。
※フェミクッションは保険適用ではありませんが、確定申告時に医療費控除を受けられます。領収書は保管しておきましょう。
※医療機器の中でも「クラスⅠ」の医療機器なので、患者様個人で処方箋不要でご購入いただけます。

フェミクッション使用上の注意

フェミクッション使用上の注意

フェミクッションのご使用にあたっては、次のことにご注意ください。

臓器は必ず中に入った状態で装着してください

お手洗いで再度装着する場合にも、臓器が脱出していれば中に収めてから装着してください。

模倣品にご注意ください

模倣品や非正規品など、フェミクッションと似た製品がWEB上で販売されていますのでご注意ください。

構成品単品での使用や他の製品との併用はおやめください

フェミクッションは、クッション・ホルダー・サポーターを正しく使うことで効果を発揮します。

サポーターはおへそ回りのサイズに合わせて選びましょう

サポーターは3サイズ用意しています。こちらのページでサイズ選定についても説明していますのでご確認ください。
https://urogyne.jp/femicushion/

まとめ

尿もれ

骨盤臓器脱用サポーター・フェミクッションについてご説明してきましたが、必要な時に簡単に自分で装着でき、装着後すぐから辛い痛みなどの症状を緩和できます。

フェミクッションは、処方箋がなくてもご購入いただける、患者様にとって購入しやすい医療機器です。サイズの確認や装着方法などに留意して正しくお使いいただければ、そのメリットを十分に感じていただけるでしょう。

骨盤臓器脱は、生活の質を低下させる辛い病気にも関わらず専門医が少なく、困っていらっしゃる患者様が多くいらっしゃいます。フェミクッションのご利用によって、患者様の日々の生活がよい方向へ向かえば幸いです。

フェミクッションの詳細やご購入はこちらから
https://urogyne.jp/femicushion/

この記事の監修医師

永尾 光一

永尾 光一 先生

東邦大学 医学部教授(泌尿器科学講座)
東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター
東邦大学医療センター大森病院 尿路再建(泌尿器科・形成外科)センター長

昭和大学にて形成外科学を8年間専攻。その後、東邦大学で泌尿器科学を専攻し、形成外科・泌尿器科両方の診療科部長を経験する(2つの基本領域専門医を取得)。得意分野はマイクロサージャリーをはじめとする生殖医学領域の形成外科的手術。泌尿器科医の枠を超えた細やかな手術手技と丁寧な診察で、様々な悩みを抱える患者さんから高い信頼と評価を得ている。

所属医療機関

この記事の執筆者

三井 桂子

株式会社三井メディカルジャパン 代表取締役

三井 桂子

株式会社三井メディカルジャパン 代表取締役。日本における女性疾患についての認知や理解度の低さに危機感をおぼえ、医療機器開発に着手。子宮脱をはじめとする骨盤臓器脱の治療に用いる「フェミクッション」を開発し、三井メディカルジャパンを通じて発売。

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