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女性の尿漏れは、運動不足が原因の1つとなって起こることをご存知ですか。

体の構造や妊娠・出産などの影響から、女性は男性よりも排尿トラブルが起きやすい傾向があります。尿に関する悩みは人に相談しにくく、1人で抱え込みがちです。

本記事では、運動が苦手な方でも気軽にチャレンジできるトレーニング方法や、日常生活に取り入れられる対策を紹介します。ぜひ参考にし、つらい排尿トラブルから解放され、前向きに過ごせる毎日を取り戻しましょう。

運動不足と尿漏れは関係があるの?

運動不足は、以下のような尿漏れを引き起こす原因の1つとして挙げられます。

尿漏れの種類運動不足との関連
腹圧性尿失禁骨盤底筋が弱まって膀胱が腹圧に耐えられなくなる
切迫性尿失禁骨盤底筋や尿道括約筋がゆるむ尿が尿道に染み出て強い尿意をもよおす
溢流性尿失禁膀胱・尿道を収縮させる筋肉が弱まる尿が出にくくなって溢れるように漏れる
機能性尿失禁全身の筋肉が衰えてトイレへスムーズに移動できなくなる

「運動不足かもしれない」と自覚している方は、尿漏れのリスクに注意が必要である点を認識することが重要です。

女性の運動不足が尿漏れにつながる理由

女性の運動不足が尿漏れにつながる主な理由は、次の3つです。

  • 体の構造
  • 筋肉量の影響
  • 骨盤底筋の衰え

男性と比較して女性に尿漏れが起きやすいメカニズムについて理解を深め、適切な対策を実施することの重要性を認識しましょう。

体の構造

女性の運動不足が尿漏れにつながる理由の1つが、体の構造です。女性と男性の尿道の違いを以下の表にまとめました。

女性男性
形状まっすぐS字
長さ4cmほど20cmほど

尿道が直線的な形状で短いと腹圧の影響を受けやすく、咳やくしゃみをする・笑うなど、お腹に力が入るタイミングでの尿漏れリスクが高まります。体の構造は変えられないので、強い腹圧にも耐えられるよう尿道周辺の筋肉を鍛えることが、尿漏れの防止には大切です。

筋肉量の影響

運動不足による筋肉量の減少は、女性の尿漏れを引き起こす要因の1つです。

成人の女性と男性では、以下のとおり体内の筋肉量に差が見られます。

女性体重の30~40%
男性体重の40~50%

ホルモンバランスの違いが男女の筋肉量の差を生む理由で、女性は男性よりもテストステロンの分泌量が少なく、筋肉が発達しにくい傾向があります。運動不足や加齢により、骨盤底筋を含む全身の筋肉の量がさらに低下すると、尿漏れのリスクが高まりかねません。

女性でも適切なトレーニングにより筋肉を強化できるため、積極的に実施しましょう。

骨盤底筋の衰え

女性の運動不足は骨盤底筋の衰えを招き、尿漏れにつながります。

骨盤底筋は、骨盤の底で膀胱や直腸などの臓器を支えている筋肉群で、排尿の制御にも関与しているため、ダメージの蓄積や衰えが失禁に直結します。運動不足以外に、以下のような経験・習慣などが骨盤底筋のゆるみを生じさせる原因です。

  • 加齢
  • 出産
  • 排便時の強いいきみ
  • 慢性的な咳・くしゃみ
  • 重いものの持ち運び
  • 腹圧がかかる運動(ランニング・テニスなど)

骨盤底筋の衰えを完全に止めることは不可能ですが、トレーニングにより進行の抑制はできます。

運動不足による尿漏れに|おすすめトレーニング3選

運動不足による尿漏れにおすすめのトレーニングは、以下の3つです。

  1. 骨盤底筋体操
  2. 軽い有酸素運動
  3. 体幹トレーニング

運動の習慣がない方も挑戦しやすいトレーニングを紹介します。短時間や少ない回数からはじめ、徐々に運動量を増やしましょう。

1. 骨盤底筋体操

運動不足による尿漏れには骨盤底筋体操がおすすめです。尿漏れが起こる原因の1つは骨盤底筋の衰えなので、トレーニングによって筋力を強化できれば症状の改善が望めます。

以下のような正しいやり方で効果的に骨盤底筋を鍛えましょう。

  1. 息を吐きながら尿道・腟・肛門を締める
  2. 数秒キープする
  3. 息を吸いながらゆるめてリラックスする
  4. 1〜3の動作を10回繰り返す

尿道や腟を締める感覚がよくわからない方は、排尿を我慢するときを思い出して取り組むと効果的です。

骨盤底筋のトレーニングは、立位・座位・仰向け・四つん這いなどの姿勢で行えます。通勤・入浴中や家事をしながらなど、日常生活のなかにうまく取り入れましょう。

2. 軽い有酸素運動

運動不足により肥満体型になってしまった場合は、軽い有酸素運動で減量を目指すことも1つの手です。体重や脂肪が増え、腹圧や骨盤底筋への負荷が継続的にかかると、尿漏れが起こりやすくなります。

「運動する」と思うとハードルが高く感じる方は、以下のような方法で、生活のなかで体を動かす時間を増やすことを意識しましょう。

  • エスカレーター・エレベーターではなく階段を使用する
  • 通勤のなかで歩く時間を増やす
  • テレビを見ながら踏み台の上り下りをする

有酸素運動で全身の筋肉の量や力を維持すれば、将来的な機能性尿失禁の予防にもつながります。

3. 体幹トレーニング

尿漏れの予防・改善には、体幹のインナーマッスル(深層部にある筋肉)を鍛え、良い姿勢を維持することが重要です。

体幹とは、頭・腕・脚を除いた胴体部分のことです。骨盤底筋を含む、体幹のインナーマッスルが機能することで排尿が制御されます。

ただし、腕立て伏せやプランクをはじめとする体幹トレーニングでは、腹圧が発生するため、尿漏れを悪化させる可能性もあります。医師と相談しながら、実施するかどうかやメニューを決めることが欠かせません。

運動不足が原因の尿漏れ対策法

運動不足が原因の尿漏れには、以下の4つの対策法を取り入れましょう。

  • 「ながら運動」を意識する
  • 生活習慣を改善する
  • 薬や手術での治療を検討する
  • ケア用品を活用する

排尿トラブルにおいて、症状はもちろん、周囲の視線やおでかけへの不安といった精神的な影響も大きな問題になります。症状や不安を少しでも緩和するために、「自分にもできそう」と感じられる対策法からぜひ実践してください。

「ながら運動」を意識する

運動不足が原因の尿漏れへの対策として、「ながら運動」を意識すると、筋力アップにつなげられます。「ながら運動」とは日常動作と並行して体を動かすことを指し、具体的な例は以下のとおりです。

  • 本を読みながら骨盤底筋体操をする
  • 音楽を聴きながらウォーキングをする
  • テレビを見ながらスクワットをする

通勤中やトイレに行ったときなど、毎日している行動にトレーニングを組み合わせれば、運動習慣がない方でも続けやすいでしょう。

生活習慣を改善する

尿漏れ対策には、運動不足の解消だけでなく生活習慣の改善も非常に大切です。

  • 利尿作用があるアルコールやカフェインを控える
  • 頻尿につながる多量の水分摂取を控える
  • 膀胱を刺激するからい食品を控える
  • 筋肉量アップに向けて良質なタンパク質を摂取する
  • 尿漏れにつながる肥満・体の冷えを解消する

上述したポイントを参考に、水分摂取・食事・体重管理・体温調整といったさまざまな方面からアプローチし、尿漏れの予防・改善を目指してください。

薬や手術での治療を検討する

運動不足による尿漏れの症状が深刻なケースでは、以下のような薬や手術での治療も選択肢に含まれます。

薬物治療抗コリン薬膀胱の過剰な収縮を抑える
クレンブテロール塩酸塩(スピロペント®)尿道括約筋の収縮力を上げる手のふるえといった副作用がある
手術・TVT手術
・TOT手術
メッシュテープで尿道をサポートする

手術は、骨盤底筋体操・生活習慣の改善・薬物治療などを試しても効果が出なかった場合に、実施が検討されます。

「セルフケアでの尿漏れ対策が難しくなってきた」と感じたら、医師による適切な治療を受けられるよう、泌尿器科で診察を受けると良いでしょう。

ケア用品を活用する

運動不足による尿漏れに悩んでいる場合は、ケア用品の使用も対策法の1つとして挙げられます。以下のようなケア用品で尿を吸い取ることで、下着やズボンが濡れることを防止可能です。

タイプ特徴
吸水ライナー・少量の尿漏れ用
・薄くて小さい
・使用時の違和感が少ない
吸水ナプキン生理用のナプキンと似た見た目
吸水パッド・ナプキンタイプよりよく吸水する
・臭いケアができる商品もある
紙パンツ・下着のように着用する
・優れた吸収力を誇る

ケア用品の使用は、尿漏れの根本治療にはなりません。しかし、下着を衛生的に保てたり、尿漏れを人に気づかれないようにできたりし、不安を和らげられます。

漏れてしまう尿の量や、フィット感・防臭といった重視したい点、使用シーンを考慮して商品を選択することが大切です。

フェミクッション ハピネスの特徴

骨盤底筋の低下によるトラブルには、老舗の医療機器メーカーである当社が開発した「フェミクッション ハピネス」をおすすめします。

フェミクッション ハピネスは骨盤臓器脱の予防を目的として設計された商品で、次の特徴があります。

  • 下着の上から着用できる
  • 下着のような自然な見た目である
  • 洗濯できて衛生的に使用し続けられる
  • 着用の継続が骨盤底筋の筋力維持につながる

骨盤臓器脱とは、骨盤底筋のゆるみにより骨盤内にある臓器の位置が下がる疾患です。悪化すると、尿漏れや歩行困難といった不快な症状を引き起こす恐れがあります。

大きなトラブルになる前に、骨盤底筋のケアに取り組み、将来のリスクを減らしましょう。

フェミクッション ハピネスで骨盤底筋のケアを

「運動不足で骨盤底筋の筋力が低下しているかもしれない」と不安な方には、フェミクッション ハピネスの着用をおすすめします。フェミクッション ハピネスとは、医療機器メーカーが女性の悩みに寄り添って開発した、骨盤底筋のケア・サポートを目的とするアイテムです。

インターネット上で購入手続きを進められるため、気軽に購入可能です。腹囲によって60~80cm(Ⅰ)・70~90cm(Ⅱ)・80~100cm(Ⅲ)の3つからサイズを選べ、特別注文のご依頼にも対応しています。

早期に適切な対策を講じなければ、しだいに骨盤底筋の機能が低下し、骨盤臓器脱を発症してしまう恐れがあります。効果的なトレーニングとともにフェミクッション ハピネスを取り入れ、骨盤底筋のケアや筋力維持に努めましょう。

フェミクッション ハピネスで骨盤底筋のケアをする

この記事の監修医師

永尾 光一

永尾 光一 先生

一般社団法人日本精索静脈瘤協会 理事長
医療法人社団マイクロ会 理事長
銀座リプロ外科 院長

昭和大学にて形成外科学を8年間専攻。その後、東邦大学で泌尿器科学を専攻し、形成外科・泌尿器科両方の診療科部長を経験する(2つの基本領域専門医を取得)。得意分野はマイクロサージャリーをはじめとする生殖医学領域の形成外科的手術。泌尿器科医の枠を超えた細やかな手術手技と丁寧な診察で、様々な悩みを抱える患者さんから高い信頼と評価を得ている。

この記事の執筆者

三井 桂子

株式会社三井メディカルジャパン 代表取締役

三井 桂子

株式会社三井メディカルジャパン 代表取締役。日本における女性疾患についての認知や理解度の低さに危機感をおぼえ、医療機器開発に着手。子宮脱をはじめとする骨盤臓器脱の治療に用いる「フェミクッション」を開発し、三井メディカルジャパンを通じて発売。

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