COLUMN

ペッサリーとは

骨盤臓器脱の保存的治療の1つです。手術を希望しない方に使われます。現在では様々な形状のものがありますが、リング型が一般的です。大きさも様々で、病院で先生がフィッテイングを行いサイズが決まります。
定期的に通院し、膣洗浄をし新しいものと交換する必要があります。
また、ペッサリーの入れ方や外し方を教えてくれる施設では、患者さん自身でのペッサリーの自己脱着が可能となります。

ペッサリーのメリット・デメリット

メリット

ペッサリーは簡便で、合併症などで手術を受けられない人にも使えます。

デメリット

異物のため、感染のリスクがあります。また装着による痛み、違和感、出血、排尿困難、排便困難、悪臭、おりものの増加などが起こります。長期使用することにより、膣壁にびらん、肉芽が生じたりもします。

ペッサリーは正しく使わないと感染症の原因となるほか、痛みによって生活に支障がでることもあります。また、人によって身体の形は異なるため、中にはペッサリーが合わないという方もいらっしゃいます。
ペッサリーを使うことによる痛みや、合わなかったときの対処法について詳しくは以下をご覧ください。
サポーター、ペッサリー、リングが痛い…骨盤臓器脱の医療機器には何がある?

ペッサリー以外の、骨盤臓器脱の治療に使われる医療機器

フェミクッション

フェミクッションは、既存の治療法が合わない方でも使える医療機器です。婦人科、泌尿器科の多くの施設で使われています。
患者さんご自身で着脱が可能で、履くだけで骨盤臓器脱の症状を緩和できます。
感染や合併症の心配なく使用できる医療機器です。

骨盤ベルト

骨盤ベルトは医療機器ではありません。骨盤矯正などでは骨盤臓器脱の改善は見込めません。使用により悪化する場合があります。

避妊具としてのペッサリーとは

ペッサリーにはもう一つ、避妊用として使われるものがあります。骨盤臓器脱用のものとは異なります。日本国内ではあまり一般的ではありませんが「バリア法」と呼ばれ、子宮内への精子の侵入を物理的に阻止する避妊法です。コンドーム、ペッサリー、子宮頚管キャップ、避妊用スポンジ、殺精子剤などがあります。

避妊具としてのペッサリーは、ドームの形をしたゴム製のカップで、子宮頚部にかぶせて子宮内への精子の侵入を防ぎます。
最近のものはシリコンでできていて、柔らかく耐久性もあります。サイズは1つのサイズで殆どの女性に合うとされています。
使い方は、性交前に挿入し、性交後も数時間から8時間程度はそのまま装着した状態にし、24時間以内に外す必要があります。この時に殺精子剤を併用する必要があります。
洗って繰り返し使用できますが、破れていないか定期的に確認する必要があります。

この記事の監修医師

永尾 光一 先生

東邦大学 医学部教授(泌尿器科学講座)
東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター
東邦大学医療センター大森病院 尿路再建(泌尿器科・形成外科)センター長

昭和大学にて形成外科学を8年間専攻。その後、東邦大学で泌尿器科学を専攻し、形成外科・泌尿器科両方の診療科部長を経験する(2つの基本領域専門医を取得)。得意分野はマイクロサージャリーをはじめとする生殖医学領域の形成外科的手術。泌尿器科医の枠を超えた細やかな手術手技と丁寧な診察で、様々な悩みを抱える患者さんから高い信頼と評価を得ている。

所属医療機関

この記事の執筆者

三井 桂子

株式会社女性医療研究所 代表取締役

三井 桂子

株式会社女性医療研究所 代表取締役。日本における女性疾患についての認知や理解度の低さに危機感をおぼえ、医療機器開発に着手。子宮脱をはじめとする骨盤臓器脱の治療に用いる「フェミクッション」を開発し、女性医療研究所を通じて発売。

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