このページの監修医師
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目次
子宮脱・子宮下垂の時の症状には様々なケースがありますが、
代表的な症状は下記の通りです。
子宮脱には程度が定義されており、下記4段階の重症度があります。
子宮脱の検査は基本的に婦人科を受診します。婦人科医は生殖器や子宮脱に関する専門知識と経験を持っており、より適切なケアについてのアドバイスや治療が受けられます。
早期に適切な治療を受けることで、子宮脱の進行を抑えることができます。症状が進行してしまうと、より重度の問題や合併症が起きる可能性があるため、早めに受診するようにしましょう。
最近では女性泌尿器科や泌尿器科でも、一部の病院では子宮脱の診察を行っている場合があります。
予め医療機関に問合せをするか、ネットで調べるなどして、臓器脱の治療を行っているか確認してから受診するようにしましょう。
ウロギネ外来とは、泌尿器科と婦人科両方の側面を持つ新しい診療科です。
ウロギネとはウロギネコロジー(Urogynecology)の略で、ウロはUrology=泌尿器科、ギネはGynecology=婦人科を意味しています。
女性特有の悩みに特化して、泌尿器科と婦人科の専門知識を有した医師が在籍しており、女性の臓器脱や排尿、排便のトラブル、膣の違和感など女性のデリケートゾーンの悩み全般に対応しています。
ウロギネ外来は近年増えてきていますが、まだ数が多くないのが現状です。
近隣にウロギネ外来がない場合もあるかと思いますが、もし近隣にある場合は、専門的な治療が受けられるウロギネ外来を受診するメリットは大きいので一度受診してみるのもおすすめです。
ただし現状では、昨今の日本では子宮脱などの骨盤臓器脱の治療に携わる専門医は少数で、症状に悩んでいる患者の数に対して不足しています。
骨盤臓器脱自体、日本では認知度が低く、実際に症状があっても、病気と気が付かずに放置をしてしまう人もいます。また、医療機関を訪れたくても恥ずかしいなどの理由で受診を拒んでしまう人も多く、命には関わらないため、家族からも孤立し1人悩んでしまうというケースが多い病気です。
海外では3人に1人が罹患しているとのデータがあり、日本でも同様に潜在患者がいると推察されます。(Olsen AL et al. Epidemiology of surgically managed pelvic organ prolapse and urinary incontinence. Obstet Gynecol 1997;89:501-6)
症状を感じた場合や、知人や家族に症状がある人がいる場合は、早めに受診するようにしましょう。
例えば、下記のような症状を感じた場合は子宮脱である可能性が高いです。
年齢や身体的な負担を考慮して、手術がすすめられる場合があります。
手術には1週間程度の入院が必要になりますが、後述の保存的治療法とは違い根本的に治す治療です。手術の種類はいくつかあります年齢や体への負担、術後の生活スタイルによって術式を決定します。
例えば下記のような手術が行われます
そのほかの手術を含め、骨盤臓器脱の手術についての詳細はこちらで解説しています
多くの医療機関で骨盤臓器脱の治療として紹介されるのが、臓器脱の治療用のための下着「フェミクッション」の着用です。
クッションを使って臓器を体内に押し戻す設計になっています。1人での着脱が簡単で、毎日洗えるので清潔に着用できます。
臨床試験で効果が実証されており、実際にフェミクッションを診療に使われている医療機関、外来にサンプルが置いてある医療機関など様々です。
骨盤底筋トレーニングを行うことによって、骨盤底筋のゆるみによる臓器脱の予防や進行を遅らせることができ、軽度の腹圧性尿失禁には症状改善も期待できます。
受診した場合は、日々の生活で取り入れられるトレーニングや、身体の使い方に関する注意点など医師のアドバイスをもらうようにしましょう。
骨盤底筋トレーニングを行うと、子宮脱の予防や進行を遅らせるだけでなく、女性にはいろいろなメリットがあります。
しかし、骨盤底筋は一度のトレーニングで鍛えられるわけではなく、通常の筋力トレーニングと同様に毎日の積み重ねが大切です。骨盤臓器脱の予防として効果を発揮するためにも継続した取り組みが必要になりますので、習慣にして根気よく続けることが大切です。
骨盤臓器脱のトレーニングの詳細についてはこちらで解説しています
リングペッサリーは、膣の中にリングを入れ、子宮が落ちてくるのを支える手法です。
ご自身で着脱できるように指導がおこなわれるケースもありますが、通常、2~3か月に1回通院が必要です。
感染症のリスクがあるので、医師のアドバイスの元、正しく使用する必要があります。
基本的には子宮脱に関する専門知識や経験が豊富な医師に診察してもらうことが重要ですが、日々のトレーニングと、臓器を押し戻すための下着を着用することは、通院に関わらずご自身で実行できるので、改善のために自分でできることは取り入れるようにしましょう。
フェミクッションは、病院での相談も可能ですし、オンラインでの購入も可能です。
子宮脱は、一人で悩む方の多い病気ですが、恥ずかしがることなく医師に相談したり、自分でできる改善方法としてフェミクッションの着用を試したりするようにしましょう。
永尾 光一 先生
東邦大学 医学部教授(泌尿器科学講座)
東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター
東邦大学医療センター大森病院 尿路再建(泌尿器科・形成外科)センター長
昭和大学にて形成外科学を8年間専攻。その後、東邦大学で泌尿器科学を専攻し、形成外科・泌尿器科両方の診療科部長を経験する(2つの基本領域専門医を取得)。得意分野はマイクロサージャリーをはじめとする生殖医学領域の形成外科的手術。泌尿器科医の枠を超えた細やかな手術手技と丁寧な診察で、様々な悩みを抱える患者さんから高い信頼と評価を得ている。
所属医療機関
株式会社三井メディカルジャパン 代表取締役
三井 桂子
株式会社三井メディカルジャパン 代表取締役。日本における女性疾患についての認知や理解度の低さに危機感をおぼえ、医療機器開発に着手。子宮脱をはじめとする骨盤臓器脱の治療に用いる「フェミクッション」を開発し、三井メディカルジャパンを通じて発売。
スターターキット ライトネット購入限定
まずは試してみたい
という⽅に!
セット内容
・サポーター1枚(ミディベージュサポーター)
・クッション 3個(S・M・L各サイズ1個)
・布製ホルダー(フリーサイズ3枚)
・洗浄栓
※スターターキット ライトをご選択の方はミディベージュサポーターのみとなります。
スターターキット
普段の⽣活でしっかり
使いたい⽅に!
セット内容
・サポーター1枚(次の項目で種類・サイズを選択ください)
・クッション 6個(S・M・L各サイズ2個)
・布製ホルダー(フリーサイズ3枚)
・洗浄栓
※コットンの特注サイズは現在在庫切れです。