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高齢者こそ気をつけたい!骨盤臓器脱

骨盤臓器脱とは?

骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤など)とは、膣のヘルニアなどとも呼ばれ、子宮・膀胱・尿道・小腸・直腸などが、女性器(膣)に下垂し膣外に出てきてしまう病気です。特に高齢者でよく発生し、リスクも高いと言われています。昔は「なすび」「なすびが下がる」とも言われていました。昔から知られている病気であるということです。

なぜ高齢者はリスクが高いの?

骨盤臓器脱は閉経後の女性がかかりやすく、高齢になるほどリスクが高くなります。
閉経すると女性ホルモンが低下し、骨盤臓器の支持組織が加齢とともに弱くなり、発症しやすくなります。また、肥満や便秘が症状を悪化させます。

その他、糖尿病、心疾患、高血圧など病気がある場合は手術ができないなど、治療も限定されてしまいます。

高齢者でも手術はできる?

高齢者でも手術を受けることは可能で、手術による恩恵も多いものの、同時にリスクもあります。
手術は全身麻酔を用いたものとなるため、基礎疾患の多い高齢者では難しい場合があります。
例えば糖尿病、心疾患、高血圧、脳血管疾患、腎臓病などがあると、全身管理が難しくなります。また、抗凝固剤の服用では、一時中断する必要があります。
手術後には、体力低下や認知機能の低下の懸念もあります。

手術について詳しくはこちらのページをご覧ください。

手術なしで症状を軽減するには

手術が難しい方や、手術に抵抗感のある方に対しては、手術以外の方法があります。
骨盤底筋体操、フェミクッションの装着、ペッサリーなどです。

軽症例には、骨盤底筋体操が有効ですが、なかなか治療効果が上がらない場合もあります。

ペッサリーは、自分では着脱が難しく受診が必要で、出血、おりもの過多、疼痛、感染のリスク、匂いが気になることがあります。

フェミクッションは、体内に挿入しないので自分で簡単に付けることができ、合併症のリスクが少なくなっています。自分で洗うことができ、清潔に保たれます。身体に接する部分は、適度な圧力で膣を優しくサポートできるシリコン製の特殊なクッションを使用しています。このクッションのお蔭で有効性と安全性において高い評価を得ています。

この記事の監修医師

東邦大学 医学部教授(泌尿器科学講座)
東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター
(泌尿器科)センター長

永尾 光一 先生

昭和大学にて形成外科学を8年間専攻。その後、東邦大学で泌尿器科学を専攻し、形成外科・泌尿器科両方の診療科部長を経験する(2つの基本領域専門医を取得)。得意分野はマイクロサージャリーをはじめとする生殖医学領域(主に陰茎・陰嚢)の形成外科的手術。泌尿器科医の枠を超えた細やかな手術手技と丁寧な診察で、男性不妊症をはじめとする様々な悩みを抱える患者さんから高い信頼と評価を得ている。

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