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骨盤臓器脱を予防する方法とは?手術なし・病院なしでも続けたい
骨盤臓器脱は、日本ではその名前はあまり知られていませんが、女性であれば誰しもがかかる可能性があります。特に、1回以上の経腟分娩を経験した閉経後の女性はリスクが高くなります。ここでは、骨盤臓器脱を予防する方法、また、骨盤臓器脱「気味」の方におすすめの対処法などをご紹介します。

骨盤臓器脱とは

骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤など)とは、膣のヘルニアなどとも呼ばれ、子宮・膀胱・尿道・小腸・直腸などが、女性器(膣)に下垂し膣外に出てきてしまう病気です。出てくる臓器によって、子宮脱・膀胱瘤・尿道瘤・小腸瘤・直腸瘤と呼ばれていて骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤など)とはその総称です。それらを総称して骨盤臓器脱といいます。

骨盤臓器脱になる原因

骨盤内臓器は、骨盤底筋群と呼ばれる筋肉や靭帯が支えています。骨盤臓器脱は、さまざまな要因により骨盤底筋の損傷が起こる事で、症状を引き起こします。
主に以下のような原因が考えられます。

  • 妊娠と出産
  • 肥満
  • 加齢
  • 閉経(エストロゲン低下)
  • 便秘
  • 慢性的な気管支炎や喘息
  • 長時間の立ち仕事
  • 重い物を持つ仕事に就いている

この中でもとくに「妊娠と出産」は、大きなリスクとして考えられます。妊娠・出産の中でも、以下に当てはまる方は高リスクとして考えられます。

  • 経腟分娩
  • 難産
  • 3500グラム以上の大きな赤ちゃんを出産
  • 多産、高齢出産
  • 会陰切開
  • 鉗子分娩
  • 吸引分娩
  • 妊娠中の喫煙

上記に心当たりがあるような方は、症状が出る前から予防をしておくことで、症状が出るのを遅らせたり、症状を軽くすることができます。

骨盤臓器脱の予防法

さまざまな予防法がありますが、手軽にできるのは「骨盤底筋運動(体操)」です。運動を発見したケーゲル博士に由来し「ゲーゲル体操」とも呼ばれています。

骨盤底筋体操は、寝ながら、椅子に座って、立ったままなど様々な体勢で行うことが出来ます。

骨盤底筋体操の方法

寝ている状態:仰向けに寝て、足を肩幅に開き、膝を少し立てる
椅子に座る状態:椅子に浅く腰掛ける
立っている状態:つま先立ちになる

  • 深呼吸をして身体の力を抜く
  • 肛門や膣をしめてゆっくり10数える
  • そして力を抜いてリラックス

 

骨盤臓器脱の種類

骨盤臓器脱の種類

骨盤臓器脱の中で一番多いのは膀胱瘤です。膀胱の上に子宮が乗っかっているような構造のためだと考えられます。次いで直腸瘤、子宮脱が多くみられる疾患です。手術で子宮を摘出した場合に発症リスクが高くなる小腸瘤は、膣断端脱とも呼ばれています。

骨盤臓器脱は単一の臓器だけが下がってくるのではなく、複数の臓器が一緒に下がってきていることが多くあります。

 

骨盤臓器脱の症状

骨盤臓器脱は、初期の臓器が下垂してきた段階では症状がないことがほとんどです。「お風呂で股を洗う時に何かが手に触れる」、「股に何かが挟まっている感じがする」という違和感で気付くことがあります。しかし、骨盤臓器脱という疾患の認知度が低く、何の病気なのかわからない、何科を受診するべきなのかわからないということで受診せずに一人で悩んでいる人が多い疾患です。

骨盤臓器脱の症状を以下に紹介しますので、当てはまる項目があればためらわず受診しましょう。

 

下腹部の圧迫感や不快感

臓器が下垂することによって、下腹部に圧迫感や不快感が生じます。

 

尿失禁や頻尿障害、膀胱炎、排便障害

臓器の下垂によって排尿や排便がしづらくなったり、頻尿になったりします。尿失禁は比較的初期の症状です。排尿困難になると、尿がいつも膀胱内に溜まっているため、繰り返し膀胱炎を起こしやすくなることがあります。

 

性行為時の不快感や痛み

臓器が下垂することによって、性交時に挿入困難や、不快感や痛みを生じることがあります。

骨盤底筋体操の方法

骨盤底筋体操は、基本的に肛門や膣をギュッとしめることと緩めることの繰り返しです。しめるときにはお腹に力が入らないようにしましょう。おしっこやおならを我慢するようなイメージです。肛門や膣をお腹側へ引き上げるような気持ちでしめます。

以下の①、②の動きを10回繰り返します。毎日継続することが大切です。

  1. 姿勢を整えてギュッとしめたら、そのまま10秒数えます。
  2. 10秒経ったら力を抜いて、休憩しましょう。10秒か、それ以上緩める時間を取ります。

 

家事をしながら、テレビを見ながらでもできる体操ですが、仰向けの姿勢での体操と、立った姿勢での体操の方法を紹介します。

 

仰向けの姿勢での体操

仰向けの姿勢での体操 横になった姿勢で膝を立て、足を肩幅くらい広げます。

上記の①、②を繰り返しましょう。

応用編として、腰を上げて行う方法もありますが、「きつい」と感じたら無理はしないようにします。

 

立った姿勢での体操

立った姿勢での体操 腰の高さほどのテーブルに手をついて行います。両手は肩幅に開き、両足も肩幅ほどに開いて立ちます。

体重を両手で支えるような感じで腕に乗せ、上記の①、②を繰り返しましょう。

 

日常生活で気をつけられること

日常生活でも骨盤底筋を鍛えたり、負担を掛けないようにすれば、予防することは可能です。以下のようなことに気をつけましょう。

骨盤底筋を鍛えて守る!骨盤臓器脱の予防対策

骨盤臓器脱を予防するには、骨盤底筋を鍛え、日頃から負担をかけないようにすることが重要です。
具体的には、以下の方法が有効です。

サポート下着の活用

骨盤臓器脱専用の医療用下着は、外側から優しく臓器を支え、正しい位置を保つのに役立ちます。
三井メディカルジャパンの「フェミクッション ハピネス」は、膣内にクッションを当てて臓器を押し戻し、専用のサポート下着で固定する設計です。これにより、日常生活の動きを制限することなく、快適に過ごしながら骨盤臓器脱を予防することができます。

フェミクッション ハピネスで骨盤底筋にアプローチ

フェミクッション ハピネスは、着用するだけで骨盤底筋に適度な加圧を与え、意識しやすくする効果があります。
日常生活はもちろん、散歩などの軽い運動時に着用することで、より効果的に骨盤底筋を鍛えることができます。
妊娠中は、大きくなる子宮の重みで骨盤底筋に負担がかかりやすいため、フェミクッション ハピネスを着用することで、骨盤臓器脱を予防する効果も期待できます。
特に、陰部に不快感や重み、負担を感じている方におすすめです。
(ご購入ページ準備中)

骨盤底筋体操

骨盤底筋を鍛えるには、骨盤底筋体操が効果的です。妊娠中から始めるのが理想ですが、産後からでも遅くはありません。
インナーマッスルを意識し、膣を引き上げるように力を入れる、尿を途中で止めるように力を入れる、など、様々な方法があります。
ご自身の体力レベルや体調に合わせて、無理のない範囲で行いましょう。

骨盤底筋体操の詳細はこちら

骨盤底筋体操のページへのリンク

正しい姿勢を保つ

猫背や反り腰は、骨盤底筋に負担をかけるため、正しい姿勢を意識することが大切です。
立っている時は、お腹を引き締め、背筋を伸ばしましょう。
座っている時は、浅めに座り、背もたれに寄りかからないようにしましょう。

重いものを持ち上げない

重いものを持ち上げる際は、腰に負担がかからないよう、膝を曲げて持ち上げるようにしましょう。

手術するほどではないけれど…少し気になる

少しだけ違和感を感じる、座ったときやトイレのときにいつもとは違う感覚がある、といった、手術をするまでではないけれど、少しだけ気になる、という方でも、そのままにしていると症状が悪化してしまう可能性もあります。
自分で治す・症状を緩和する方法は色々あるので、ご自分にあった方法をぜひ試してみてください。
詳しくは「子宮脱、自分で治すことは可能?」の記事をご覧ください。

自分で治す方法の中には、なかなか効果につながらないものも多く存在します(詳しくは「子宮脱、自分で治すことは可能?」内の「フェミクッション以外の治療法について」をご覧ください)。そのため、三井メディカルジャパンでは「フェミクッションの着用による治療」をおすすめしています。自分で着用でき、履くだけで症状を緩和することができます。

この記事の監修医師

永尾 光一

永尾 光一 先生

東邦大学 医学部教授(泌尿器科学講座)
東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター
東邦大学医療センター大森病院 尿路再建(泌尿器科・形成外科)センター長

昭和大学にて形成外科学を8年間専攻。その後、東邦大学で泌尿器科学を専攻し、形成外科・泌尿器科両方の診療科部長を経験する(2つの基本領域専門医を取得)。得意分野はマイクロサージャリーをはじめとする生殖医学領域の形成外科的手術。泌尿器科医の枠を超えた細やかな手術手技と丁寧な診察で、様々な悩みを抱える患者さんから高い信頼と評価を得ている。

所属医療機関

この記事の執筆者

三井 桂子

株式会社三井メディカルジャパン 代表取締役

三井 桂子

株式会社三井メディカルジャパン 代表取締役。日本における女性疾患についての認知や理解度の低さに危機感をおぼえ、医療機器開発に着手。子宮脱をはじめとする骨盤臓器脱の治療に用いる「フェミクッション」を開発し、三井メディカルジャパンを通じて発売。

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サポーターのサイズ:
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使い捨てホルダー(1袋50枚入):
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